近年の猫ブームを背景に、ペット市場の拡大が続いている。しかしペットグッズと言えば、ファンシーなテイストや安価なものばかりでインテリアに馴染まないものが多い。こうした現状に鑑みて、熊谷聡商店の代表取締役社長、熊谷隆慶は「新しい市場に切り込 むチャンス」ととらえた。
　1935年に創業した熊谷聡商店は京焼・清水焼を企画開発する産地卸で、茶器や食器、インテリア用品などの自社 商品を積極的に開発している。
　今回開発したのは、インテリアとしても高いデザイン性を持った犬猫用の食器だ。同社が得意とする、表面にまばらな光沢を持つ「花結晶」という結晶釉を用いた磁器で製作した。さらに同じ「花結晶」を用いた人間用の食器シリーズも開発することで、同じ質感、柄の食器を人とペットが揃いで使う一体感を演出し、「家族の食器」として提案する。磁器なので食洗機にも対応。サイズはMとSの２つで、Mは中型犬用、Sは小型犬や猫用とする。